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南知多河和は二里余の海岸線に沿ひ海水浴に適す、海水浴場としては河和口、時志、古布、矢梨等あり何れも白砂青松で彼方に絵のごとき篠島、日間賀島の点在、処女の如き穏波、風光明媚で理想的海水浴場である、夏の海水浴、秋のハゼ釣キス釣の好適地である、
▼名勝 時志観音、名古屋信貴山、名鉄河和口駅より約五丁直ちに数百の石段老松の間を縫ひて境内に至る、安産守護の霊験あらたかで賽者絶へまなし
▼三光稲荷 河和本町より西へ二丁曹洞宗全忠寺境内に奉安さる、尚同寺境内は衣ヶ浦湾の眺望よく無数の桜楓を移植し風光明媚で四季行楽の好適地
▼交通 省線武豊駅より河和本町迄バス廿五(25)分、名鉄電車河和駅終点、名鉄神宮前より河和迄五十分賃金七十六銭
▼旅館 登佐館、三枡屋(布土)角屋、堀田屋本店(河和)宿料一円五十二銭(または)二円、料理店新堀田屋
▼名物 茸せんべい、河和饅頭、千鳥餅、蕎麦薯預、衣ヶ浦、吉野羹等あり
▼河和大寶園名鉄河和駅終点に大寶園分譲地あり別荘郊外住宅地としての理想郷なり名古屋から急行五十分
河和音頭
知多の河和は思ひ出ゆかし 磯の真砂に潮干狩
海水浴するなら河和においで 濱は遠浅波静か
秋の河和で見せたいものは 男女そろひの地引網
美保が浜辺の緑の松に 冬が待て来る綿帽子
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「河和音頭」に出てくる「美保が浜」海水浴場の写真。
河和は河和口出てすぐのところに今でも海水浴場があるが、「美保が浜海水浴場」という名前ではない気がする。河和駅の附近に昔そういう名前の場所があったのだろうか。
河和の旅館の広告も掲載されていた。
海水浴なら 河和へおいで 浜は遠浅波静か
春・・・魚釣、汐干狩
夏・・・海水浴、魚釣
秋・・・ハゼ、キス釣
冬・・・避寒の好適地
この旅館三軒が今も営業しているのかどうかはよく分からない。春夏秋冬確かにその通りなんだが、名古屋から特急で1時間未満のところに泊まりで行く人がどれだけいるかなあ・・・
距離感が中途半端だ。日帰りでちょっと遊ぶにはいいんだろうけど。
河和名物の菓子を販売する和菓子屋と、分譲住宅の案内
五種類の銘菓が現在でも販売されているかどうかは知らんが、この「片弥菓子舗」という店は現在でも営業を続けているらしい。
河和の「大寶園」というのは一体どこにあったんだろうか。今の河和では、正直別荘地という感じはまったくしないな。分譲開始から60年もたてば、一般住宅地と同化してしまったか
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