今まで3シーズンアゲハチョウを飼育し、数多くの成虫を送り出してきたが、幸いにして寄生虫にやられたものはほとんど無い。唯一、初年度にいつまでも羽化しないサナギが一匹あって、外に出しておいたら、数日後に穴が開いて空になっていた。寄生虫にやられたと思われる唯一のケースだ。
外で育つ幼虫には、けっこうな割合で寄生虫にやられるらしい。「ヤドリバエ」という微細なハエで、まず幼虫の段階でイモムシの体内に卵を生みつける。その後はイモムシが成長して大きくなるまで待ち、サナギになると内部を食べ始め、中が空になったら食い破って出てくる。
・・・・なんか、書いてるだけで気分が悪くなってきた。これを実際に見てしまったらかなりショックだろうな。
防御法としては、できるだけ室内のフタをしたケース内で飼うこと。うちでは3齢くらいになったら室内に移動させて飼うようにしているが、前述のように寄生虫の被害にあったものはほとんど皆無だ。ネットを見ているとそれでも寄生虫にやられるケースはままあるそうだが、それでも被害は減らせるはず。
アゲハの幼虫のその他の敵としては、他の虫と同じく、ハチ・カエル・ヘビ・アリ・カマキリ・スズメ・ハトなどなど。いくら目玉模様で威嚇して、角から悪臭を発したとしても、食われるときは食われる。
実家の庭には、建物と植木に囲まれた場所と、開けていて原っぱと田んぼに隣接しているところの二箇所にミカンの木がある。開けた場所のほうにいる幼虫は少し育つだけでほとんどが行方不明になってしまう。こちらもその瞬間を見たことは無いが、残念な結果になったのだろう。一方、植木と家で囲まれた場所のほうも行方不明になるのはいるが圧倒的に少ない。
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